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ワラビ栽培ほ場の雑草発生抑制技術

11.jpg ワラビの生育時期に雑草が優占するほ場において、初夏(6月下旬~7月上旬)にワラビと一緒に雑草を1回全面刈りすることにより、再生力に優れるワラビの生育が優先し、雑草の発生が抑制され、翌年のワラビの発生が良好となる。

[背景・ねらい]
ワラビを植付け、栽培を行っているほ場に、雑草が多発生すると、ワラビの生育が抑制される。そのため、除草が重要な作業となるが、ワラビ畑には登録された除草剤がなく、手取り除草では多くの労力を必要とした。そこで、効率的な雑草発生の抑制技術を検討し、本技術を確立した。  [成果の内容・特徴]

(1)ワラビを含めたほ場の全面刈りを行うことにより、ワラビの再生力が雑草の再生力よりも勝るため刈り取り以前よりワラビの生育が旺盛となり、雑草の発生も抑制される(表1)。
(2)ほ場の全面刈りの実施時期は、6月下旬から7月上旬までとする。7月中旬以降は、ワラビの再生力が落ち良好な株の生育が得られない(表2)。
(3)全面刈りは稲ワラ等のクロップマルチ処理に比べ、翌年のワラビの発生・形状が向上する(表3)。
[成果の活用面・留意点]

(1)根株植付け初年度目には効果は薄いが、2年目以降、毎年実施すると雑草発生抑制効果が高い。
(2)刈取り方法は、刈払機を用い、地際部で刈取る。また、再生後ワラビの収穫は行わない。
(3)本処理は、北陸地域の標高約300m以下の1年生雑草(ハコベ、ミゾソバ等)が優占する地帯で適応可能と判断される。
富山県農業技術センター

 

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